1豆は、「おまめさん」ブランドのリブランディングを進めます。これは、単なるリニューアルではなく、品質、おいしさ、技術、パッケージデザイン、容器、広告手法、適正な価格設定、そしてカテゴリーマネジメントを通じた売場確保に至るまで全体的なあらゆる施策をひとつひとつ着実に講じてまいります。煮豆市場の縮小は、リーダー企業である当社からの新しい価値提供や販売努力が足りなかった自責と認め、煮豆事業を維持強化するための活動の優先順を高めます。そのため、煮豆については技術革新によりお客様の期待を超える卓越した品質の提供を実現する「煮豆価値向上プロジェクト」と、煮豆カテゴリー全体でトップラインを伸ばす「煮豆販売強化プロジェクト」を立ち上げます。一方では、既存の煮豆のみならず、次の時代、次の世代に向けた成長の種づくりとして、新しい「マメ」カテゴリーの開発にも取り組みます。豆事業全体の浮上2024年3月期実績売上高2025年3月期計画売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益 営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益 (前期比 3.3%増)(前期比 22.4%増)(前期比 20.7%増)(前期比 21.1%減)(前期比 5.0%増)(前期比 30.7%増)(前期比 19.6%増)(前期比 39.6%増)2024年3月期は、原材料価格の上昇やエネルギー費用の高騰を受け、値上げの成功が業績回復上の課題でした。営業利益の期初予想として13億円を目指し、値上げ実施後の販売数量を高め、限界利益を高めることに取り組みました。上期は値上げ後の販売数量の回復が心配されましたが、売上高は昆布製品はじめ期初予想を上回ったこと、エネルギー費用の上昇幅が想定より下回ったこと等を受け、第1四半期が終了した時点で通期業績予想の上方修正を行い、連結営業利益18億円を目指すことといたしました。結果、2024年3月期の連結業績は売上高557億円となり、前期(539億円)より17億円の増収(前期比3.3%増)となりました。カップ佃煮「ふじっ子煮」等の昆布製品が大きく伸長し売上全体をけん引しました。営業利益は15.3億円と上方修正予想18億円には届きませんでしたが、前期(12.4億円)より2.8億円の増益(前期比22.4%増)となりました。下期には、消費者の節約志向や高い生活防衛意識を強く受け、販売競争が激化し売上高が想定を下回ったため営業利益を十分確保することができませんでした。しかしながら業績回復に伴い、“ニュー・フジッコ”の経営改革スタート時に社員と約束していた従業員インセンティブ(総額2.2億円)を支給することが実現しております。経常利益は18.8億円となり、営業利益同様の増益を確保することができましたが、当期純利益については11.1億円となりました。これは減損損失等による特別損失3.9億円を計上したことによるものであります。2025年3月期は、中期3か年計画の最終年度にあたりますが、その業績目標は売上高585億円、営業利益20億円、当期純利益15.5億円、ROE2.3%に修正することとしております。11トップメッセージ2025年3月期経営方針前年度の振り返り6つの経営方針商品力強化を主眼に置いた事業展開図を策定!~守り(基盤固め)から攻め(飛躍)へ~ 2024年3月期は、次なる成長を目指し「開発力」と「営業力」の強化を第一に掲げて取り組みを進めてまいりました。開発力の強化については、当社独自の基準である「新商品貢献度」を2.9%まで高め、目標の2.0%をクリアし、また前年からは2.2ポイントの増加となりました。また営業力の強化においても、“営業DX”を強く推し進め、新たな営業スタイルとしてデータ連携を通じたノウハウの共有化(オープンシェア)に取り組みました。その意味で、飛躍への基盤固めは一定の成果を残したものと考えております。よって、2025年3月期はこの基盤を活かして事業活動を更に加速してまいります。557億15百万円15億30百万円18億81百万円11億10百万円585億円20億円22億50百万円15億50百万円
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